第3号 悟弓巻頭言

TOP巻頭言集第3号 悟弓巻頭言


  希望の年      師範 魚 住 文 衞
 
                        
 名大弓道部設立以来、既に八年過ちました。その間、先輩の残した業績は非常に立派なものでありますが、唯、残念なことは、東海学生選手権大会、リーグ戦で優勝できなかったことであります。

 大学弓道の目的には種々ありますが、中でも一番大きな目標は、部員が力を合わせ、お互いに結束し、試合に臨み、その成果を挙げることであります。

 今年、私が部員諸兄に期待することは、「まず、東海学生選手権、或いは、リーグ戦で優勝してほしい」と云うことです。

 優勝するには、云うまでもなく、いろいろのコンディションがあります。

 名大弓道部は、選手も揃い、技術も向上してきており、気力もあり、チームワークも良い。しかし、今一つ足らないものがありました。それは、御承知の通り、弓道場がなく、練習量が足りなかったことです。

 練習不足は「いざ鎌倉」と云った時には、精神的には「迷い」として、肉体的には「体調の乱れ」として現われ、結局、充分な成果が挙がらないことになります。

 今や立派な弓道場も出来、全く条件は備わりました

 残された問題は、部員の一人一人が、この新道場で、研鑽を積み、自信を持ち、持ち前のチームワークの良さで、試合に臨むことであります。然る後、必ずや、立派な成績で優勝できるでしょう。

 今、名古屋大学弓道部に必要なことは、「画竜点晴」と云うことでしょう。

 諸君の奮起を期待してやみません。


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